SANFINISHとは

  • HOME
  • SANFINISHとは

バレル研磨機とは

barrel polishing

バレル研磨とは、工作物(ワーク)と研磨材(メディア)、研磨助剤(コンパウンド)を槽に充填し、回転や振動を加えて流動させ、ワークとメディアを摩擦させることでワークを研磨する方法です。
工作物を動かす方法別に振動式、回転式などの種類がありますが、当社で取り扱っておりますバレル研磨機 ”SANFINISH”は遠心式と呼ばれる方式です。槽を水平方向に高速回転させることで発生する強い遠心力をワーク+メディアに作用させることで、他の方式と比べて強い研磨力を発揮します。

バレル研磨機とは

遠心バレル研磨機の動き

centrifugal movement

樹脂製のタンクの中に工作物、研磨材、研磨助剤、水を入れ、装置にセットします。タンクは下の動画のように水平方向に回転し、タンクの内容物を流動させます。その際に起こる摩擦によって工作物を研磨します。
遠心バレルのメーカ各社は水平回転に加えて、タンク自体を自転させたり、タンクを傾けたりするなどの工夫によって、より良い流動状態を実現し、差別化を図っています。

▼タンクの内部

タンクの内部

(実際には工作物を研磨材の中に埋めた状態で運転します)

▼タンクの回転の様子

(実際には安全のため、装置の蓋を閉じた状態で運転します)

SANFINISHのメカニズム

mechanism

当社の遠心バレル研磨機”SANFINISH”は、タンクを回転板に対して傾斜させている点に特徴があります。
回転板の外から見た時の傾斜の向きを維持しながら回転させることによって、遠心力の一部を上下方向へ働かせることができます。

従来仕様
半径方向外向きの力(水平方向)しか働かず、上下方向には力が作用しない
SANFINISH
水平方向、上下方向両方に力が働き、内容物は3次元的な動きをする

SANFINISHの特徴

features

従来の自公転式バレル研磨機では水平方向にしか力が働かないため、ブラジリアンナッツ効果によって工作物が研磨材の上部へ浮かび上がってしまいます。
その結果、工作物同士の衝突による打痕等が発生しやすくなります。
従来式遠心バレル研磨機

SANFINISH

SANFINISH

タンクを傾斜させることにより、工作物+研磨材は水平方向に回転するとともに上下方向に揺動します。この特長により、工作物が常に研磨材に囲まれる環境を作り出すことができました。その結果、工作物同士の衝突の減少、研磨効率の向上を実現できました。

工作物と研磨物がよく混ざることのメリット

merit

SANFINISHでは、前述のように工作物が常に研磨材の中に沈んでいます。その結果得られるメリットには下記のものが挙げられます。

  • 1

    衝突による打痕傷の減少

    工作物間の研磨材がクッションとなり、工作物同士の衝突による打痕傷が減少します。

  • 2

    絡み・変形・歪み等の発生の減少

    工作物同士が絡み合うような形状のものでも、研磨材が間に存在することでその発生を抑制します。
    また研磨材はタンク等との衝突の衝撃も緩和するため、薄い/細い工作物でも変形しにくくなります。

  • 3

    研磨時間が大幅に短縮

    工作物は全周で研磨材と接触しているため、研磨効率が向上し、研磨時間が大幅に短縮されます。

研磨例

強い遠心力を使用しながらも、揺動作用によって繊細な研磨作業を実現

check_circle高い研磨力と繊細な研磨の両立

check_circle繊細な部品を短時間で処理