導入までの流れ
flow
バレル研磨機では使用する研磨メディアの種類によって仕上がりが大きく変わります。
今回はメディアのサイズによる影響を検証するテストを行いました。
[テストサンプル]
使用したメディア及びワークを下記に示します。
・ワーク
ワークA
材質:コバール
サイズ:t2×8.5×9mm
質量:1.3g
ワークB
材質:コバール
サイズ:t6×20×32
質量:30.6g
・研磨メディア
SHB-1(直径1mm;約0.002g/個;セラミックメディア)
SHB-2(直径2mm;約0.015g/個;セラミックメディア)
SHB-3(直径3mm;約0.04g/個;セラミックメディア)
SHB-4(直径4mm;約0.1g/個;セラミックメディア)
SHB-5(直径5mm;約0.2g/個;セラミックメディア)
SHB-6(直径6mm;約0.3g/個;セラミックメディア)
SHB-8(直径8mm;約0.7g/個;セラミックメディア)
SHB-12(直径12mm;約2.4g/個;セラミックメディア)
[テスト条件]
使用機種:HM-11T(IE3) 2.5L×4槽
回転数:210rpm(当機種の最大回転数)
運転時間:10分
[テスト結果]
図2にワークA(小さい方のワーク)の角部の拡大写真を示します。
また図3に角部のRの大きさを明示した図を示します。
全体的に使用したメディアが大きいほど角Rが大きく、研磨力が高いことがわかります。
同様にワークB(大きい方のワーク)についても角部の比較写真を図4及び図5に示します。
こちらでも同様に使用したメディアが大きいほど角Rが大きい傾向が見られます。
但し図3と図5を見比べるとワークA(小さいワーク)よりもワークB(大きいワーク)の方がメディアの差による
影響がより顕著に表れていることがわかります。
ワークAで最もRが大きいSHB-12の場合でも、ワークBであればSHB-4や-5と同程度しか削られていません。
以上のことをまとめると次のことが言えます。
1.使用するメディアが大きいほど研磨力が高まる
2.研磨量はメディアの質量とワークの質量の両方によって決まる
(同じメディアを使用しても、ワークが異なれば研磨量は変わる)
よってメディアを選定する際にはワークの質量も考慮して検討する必要があります。
今後もこのように研磨条件の選定に必要な情報について発信していきます。
また弊社までワークをお送りいただければ、無償にて研磨テストを実施いたしますので、
ご興味を持たれた方は下記のリンク先からお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://sanfinish.com/contact/