研磨事例

2026.02.10

大きいワークの研磨に挑戦(1)

 弊社の遠心バレル研磨機は繊細な部品のバリ取り・研磨に対して特に強みを持っております。そのため普段お客様からお預かりするテスト用の品物は一個当たり数gから大きくても数十g程度のものが多く、100gを超えるような品物の研磨は試す機会があまりありませんでした。

 今回、とある事情で一個当たり約250gもある品物を研磨する機会がありましたので、その結果をご紹介しようと思います。

 

 まず品物をご紹介しましょう。下写真の赤丸の部分です。 以前こちらの記事でご紹介したメタルマッキーです。

図-1 メタルマッキー

 

 

 品物は幅127×高さ64×厚み5mmのレーザーカット品です。加工がかなり粗く、加工面の凹凸が激しい仕上がりとなっています。この凹凸を消しつつ、全体的に滑らかに仕上がなければいけません。

 このサイズ感の品物は回転バレル等か手作業で処理されるケースが多く、遠心バレルが選ばれることはほとんどありません。このレベルの凹凸を弊社のSANFINISHで削れるのかと不安に思いながらテストを始めました。

 

 今回は下記の4工程で進めることにしました。

  ①粗研磨:加工面の凹凸を消す・・・研磨力の強い、大サイズのメディアを使用する

  ②中研磨1:粗研磨の結果、レーザー加工面以外の面が荒れてしまうため、その面を滑らかにする

         ・・・①より若干小さいメディアを使用する

  ③中研磨2:更に面を滑らかにする・・・②より若干小さいメディアを使用する

  ④仕上研磨:更に滑らかにしつつ、光沢を押さえた見た目に仕上げる

         ・・・研磨力の弱いプラスチック製のメディアを使用する

 

 ②~④についてはこれまでにも小さな品物に対して多数の実績がありますが、問題は工程①です。生半可なサイズのメディアではこのレベルの凹凸は削りきることができません。そこで左下写真のメディアを使用しました。右下には普段よく使用している直径4mmのメディアの写真をサイズの比較対象として並べておきます。こちらのメディアは前任者の頃にメディアメーカ様からいただいた試供品で、使い道のないまま10年近く眠っていたのですが、せっかくの機会なので一度極端に大きいメディアを試してみようと思い、これを選定しました。

 

 表-1に加工前から粗研磨→中研磨→仕上研磨までの表面状態の経過写真を示します。研磨時間は粗研磨30分、中研磨1が30分、中研磨2が10分、仕上研磨が60分でした。心配しておりましたレーザー加工面の凹凸は粗研磨の30分だけでほぼ消え、最終的には滑らかでつやのある仕上がりとなりました。

 

表-1 表面状態の経過写真

 

 以上のテスト結果から、数百gレベルの大きなワークでもやり方次第で研磨できることがわかりました。今回はマッキーの頭についている「松」の部分だけの御紹介でしたが、実はバラの花飾りのパーツや手足の研磨も行いました。そちらは鏡面を目指した研磨をおこないましたので、別の記事にてご紹介させていただく予定です。

 

 

今後もこのように研磨条件の選定に必要な情報について発信していきます。

また弊社までワークをお送りいただければ、無償にて研磨テストを実施いたしますので、

ご興味を持たれた方は下記のリンク先からお問い合わせください。

 

お問い合わせフォーム:https://sanfinish.com/contact/